雨漏りチェックはどこを見ればいい?
「雨が降ったあと、なんだか家の中が湿っぽい」「天井にシミのようなものが……」——そんな時、もしかしたら“雨漏り”のサインかもしれません。
空き家や使っていない部屋では特に気づきにくい雨漏り。今回は、高齢の親や娘さん世代でも自分でできる、簡単なチェックポイントをご紹介します。
チェックポイント1:天井の“シミ”や“たるみ”
まず見ておきたいのが、天井の状態です。シミ、変色、たるみがあれば、そこから雨水が入り込んでいる可能性があります。
私は、母の家の和室の天井角に薄いシミを見つけたとき、すぐに業者に相談し、大事に至らずに済みました。
チェックポイント2:窓枠・サッシのまわり
窓まわりは、雨水が入り込みやすい場所です。木枠がふやけていたり、カビが生えている場合は注意が必要です。
私は、窓の下の壁紙が浮いていたことで気づき、そこから軽度の雨漏りが判明しました。
チェックポイント3:屋根・外壁・ベランダなどの外回り
屋根に登るのは危険なので、外から見える範囲で確認しましょう。瓦のズレ、トタン屋根の浮き、雨樋の破損・詰まり、板金のサビや浮き、棟板金の釘の浮き、屋根材の割れ、漆喰の剥がれなどがあれば、専門家に相談する目安になります。
さらに、外壁のひび割れや剥がれ、チョーキング(壁に触ると白い粉がつく現象)も見逃せません。ベランダやバルコニーでは、防水層の劣化や排水口の詰まりに注意してください。
私は、小さな双眼鏡とスマホを使って、屋根や外壁の写真を定期的に記録し、比較するようにしています。
チェックポイント4:雨の日に「音」と「におい」に注意
雨の日こそ、異変に気づくチャンスです。ポタポタと音がしていないか、カビ臭が強まっていないか。
私は、母の家で雨の音が壁の中からするようになり、調査してもらったら壁内部に漏水があったと判明しました。
チェックポイント5:押し入れや収納の奥
普段あまり開けない収納の奥にも、雨漏りの痕跡があることがあります。湿気がこもっている場合も要注意。
私は、半年に1回は母の家の押し入れを開けて、壁や天井を確認しています。
チェックポイント6:屋根裏や床下の湿気・カビ
屋根裏や床下は、室内からは見えにくい場所ですが、カビや湿気がたまっている場合は雨漏りの可能性があります。
点検口からライトで照らしたり、湿度計で数値を確認したりすると異常に気づきやすくなります。換気がうまくいっているかの確認も忘れずに。安全面を考慮して、無理はせず業者に依頼するのも安心です。
チェックポイント7:コーキング・シーリングの劣化
窓や外壁の継ぎ目のコーキング材がひび割れていたり、剥がれていると、そこから水が浸入することがあります。
コーキングは建物の防水を保つ大切な部分で、劣化すると防水性が大きく下がります。私は、外壁の目地が劣化しているのを見つけ、補修を依頼したことで被害を防げました。
チェックポイント8:道具を使ったセルフチェックの工夫
フラッシュライトで暗い部分を照らしたり、スマホやカメラで写真を撮って比較すると変化に気づきやすくなります。
水漏れ検知器を設置することで、音やアラームで早期発見できる場合もあります。見えにくい部分のセルフチェックに役立ちます。
応急処置と相談のタイミング
万が一、雨漏りの疑いが出たら、応急処置としてビニールシートで養生することも可能です。ただし、屋根などの高所作業は危険なので、無理は禁物。必ず安全を最優先にし、早めに専門業者に相談しましょう。
「天井から水が落ちた」「壁紙がめくれてきた」などの症状が出たら、すぐに連絡するのがおすすめです。
火災保険の活用も視野に
状況によっては、火災保険で雨漏り修理の費用が補償されることもあります。契約内容を確認しておくと安心です。
雨漏りを放置するリスク
雨漏りを放置すると、建物の腐食やカビの繁殖、電気系統の劣化などにつながり、健康被害や修繕費の増加を招くこともあります。早期発見と対処が何より大切です。
おわりに
雨漏りは、早期に気づけば大きな修理にならずに済むこともあります。
難しい作業は必要ありません。今回ご紹介した“見る・聞く・嗅ぐ”だけでも十分な予防になりますよ。
定期的にスマホで写真を撮って記録しておくと、変化にも気づきやすくなります。
「もしかして…」と思ったら、早めの対策を心がけましょう。