墓掃除に行けない時期、自分でできる代替策
「お墓が気になるけれど、なかなか行けなくて…」
高齢になると、暑い夏や寒い冬、体調のこともあって、お墓まで出かけるのがむずかしい日もありますよね。
私も足を悪くしてからは、年に数回しか行けなくなり、気持ちばかりが落ち着かない時期がありました。
でも、行けないなりにできることって、実はあるんですよ。今回は、そんな「お墓に行けないとき」の代わりの心づかいについて、私の工夫をご紹介します。
1. 家の中に“手を合わせる場所”をつくる
私は、居間の片隅に母の写真を置いて、小さな花瓶とロウソク、線香立てをそろえました。
お墓参りができない日は、そこに向かって「今日は行けないけど、ここで手を合わせますね」と声をかけます。
不思議なもので、それだけでも心が落ち着くんですよ。
仏壇がなくても、お花と写真と線香があれば十分。
ご自分のペースで、手を合わせる時間をもつことが一番の供養になると思います。
2. 遠方の家族に“代理参り”をお願いする
私の場合、息子が車を運転できるので、お彼岸の時期には「代わりにお願いできる?」と頼むことがあります。
無理に自分で行こうとせず、家族に一言「行けないからお願いね」と伝えるだけで、ずいぶん心が軽くなるものです。
その後、息子が写真を送ってくれると「ちゃんと届いたんだな」と安心できます。
3. お墓の様子を確認してもらう「見守りサービス」
最近は、お墓の掃除やお花の交換をしてくれる便利なサービスも増えています。
実は私も、夏の暑さが厳しいときに一度お願いしたことがあるんです。
写真付きで報告してくれて、丁寧にお花を替えてくれました。
一人で無理せず、こうしたサービスを活用するのも、立派な供養の形ですよ。
4. お墓参りに行けないことを“後ろめたく思わない”
「行けなくてごめんなさい」って、つい思ってしまいませんか?
でも私はあるとき、こんなふうに考えるようになりました。
「大事なのは、気持ちを忘れずに持ち続けること」
行けないからといって、心が届かないわけじゃないんです。
できることを、できる場所でやればいい。
そう思えるようになってから、ずいぶんと気持ちがラクになりました。
おわりに
お墓参りに行けないことを、後ろめたく感じる必要はありません。
日々の中で、静かに手を合わせる時間をもてば、それがなによりの供養になると私は思います。
遠くにいても、気持ちはちゃんと届くもの。
無理をせず、ご自分の体調や状況に合わせて、できることを大切にしてくださいね。