仏壇の引っ越しは自分でできる?注意点まとめ
「実家を片付けていたら、仏壇をどうしようか悩んでいて……」
そんなご相談を何度も受けてきました。特に遠方に住むご家族にとっては、仏壇の移動って大ごとに感じられますよね。
今回は、私自身の経験や周囲の方のお話をもとに、仏壇を自分で引っ越すときに気をつけたいことをまとめてみました。
仏壇の移動は“物”ではなく“心”の引っ越し
まず大切なのは「仏壇はただの家具じゃない」ということです。
ご先祖さまをお祀りしている場所ですから、慎重に、丁寧に扱うことがなにより大切です。
私も引っ越しのときには、手を合わせて「これから移動します」と心の中で伝えてから作業を始めました。
【準備】引っ越し前にしておくこと
- お坊さんに「お性根抜き(魂抜き)」をお願いする(宗派による)
- 移動先の場所を決めておく(できれば静かで落ち着いたところ)
- 仏具や位牌を一つずつ丁寧に拭いておく
仏壇本体は、掃除機などでほこりを取る程度でOKです。解体できるものもありますが、無理に外さずそのまま運べるならその方が安全です。
【移動当日】安全第一で無理をしない
仏壇は見た目よりも重くて、重心も高いので倒れやすいです。
- できれば二人以上で持つ
- 台車を使うときは段差に注意
- 扉が開かないように紐で軽く固定
古い仏壇は木が弱っていることもあるので、焦らずゆっくり運ぶのがコツです。
【設置後】落ち着いてから“魂入れ”を
新しい場所に設置したら、今度は「お性根入れ(魂入れ)」を行います。
これはお坊さんにお願いするのが一般的ですが、どうしても難しい場合は、静かに手を合わせて「ここに来ました」と心の中で報告するだけでも、私は良いと思っています。
大切なのは、丁寧な気持ちです。
気をつけたいこと
- 急いで決めないこと(気持ちの整理も大事)
- ひとりで無理をしないこと(けがのもとです)
- 荷物のように扱わないこと(気持ちのこもったものですから)
誰かに相談できると、安心して進められますよ。
おわりに
仏壇の引っ越しは、ただの作業ではなく「心の移動」だと私は思っています。
決して焦らず、できることをひとつずつ。
その気持ちが、ご先祖さまにもきっと伝わるはずです。