親の遺品を勝手に捨てていいの?法律と気遣い
「これ、勝手に捨てちゃってもいいのかしら…?」
遺品を整理していると、ふとそんな気持ちになることがありますよね。
私も父が亡くなったあと、古いアルバムや衣類、趣味の道具などを前にして、迷ってしまった経験があります。
今回は、親の遺品を整理するときに「勝手に捨てていいのか?」という点について、法律と家族の気持ち、両方の面からお話しします。
法律的には「相続人の同意」が基本
遺品はすべて故人の財産なので、法的には「相続人全員の共有財産」として扱われます。
たとえば、兄弟姉妹がいる場合、自分ひとりの判断で物を処分してしまうと、あとで「勝手に捨てた!」とトラブルになる可能性があるんです。
価値があるかもしれないもの(時計・美術品・古銭など)は特に注意。
一言、家族に「これ処分してもいいかな?」と確認するのが安心です。
気持ちの整理が先、無理に急がないで
遺品整理は、心の整理とつながっています。
私は、父のスーツを捨てるのに2年かかりました。
見た瞬間に思い出がよみがえって、手が止まってしまうんですよね。
無理に片付けなくても大丈夫。
大切なのは、気持ちが「もう大丈夫かな」と思えるタイミングで進めることです。
「思い出を残す」ためのひと工夫
どうしても捨てがたい物は、写真に撮って残す方法がおすすめです。
私も父の使っていた古い万年筆や、趣味で集めていた切手を写真にして、ノートに貼って「思い出帳」にしました。
実物がなくても、記憶はちゃんと残ります。
これなら、家の中もスッキリしますし、気持ちの整理にもなりますよ。
家族との会話を大切に
たとえ離れて暮らしていても、兄弟や家族には「今こういう整理をしていてね」と伝えるだけでも違います。
「え、それ残しておいてほしかった」という声があれば、それはそれでありがたいこと。
話すことで、家族同士の気持ちのすれ違いを防ぐことができます。
おわりに
遺品を勝手に捨てていいのか——答えは、「法律的にも、気持ちの面でも、ひと呼吸おいてから判断を」。
大切なのは、故人への敬意と、家族への気遣いです。
焦らず、丁寧に、そして自分のペースで。
きっと、後悔のない整理につながるはずですよ。