ポストの中を見せずに防犯性を高める工夫
「空き家のポストが丸見えで不安」「郵便物の抜き取りを防ぎたい」——一戸建てや集合住宅に住む方の多くが気にするのがポストの防犯対策です。ポストは外から見えやすく、空き巣や悪質業者に狙われやすい場所でもあります。
ここでは、簡単に取り入れられる郵便ポストの防犯方法をまとめました。
郵便法・刑法上の位置付け
郵便物を抜き取る行為は、刑法第259条の郵便物窃取罪にあたり、刑事罰の対象です。つまり「郵便物の抜き取り」は犯人にとっても極めてハイリスクな犯罪行為。防犯啓蒙の観点からも「窃取は重罪」という事実を知っておくことは重要です。被害に遭った際には、すぐに警察や郵便局に相談しましょう。
一戸建てポストの防犯対策
一戸建てのポストは玄関先や門柱に設置されることが多く、外から中身が見えたり、手を差し入れて抜き取られるリスクがあります。
有効な対策
- ポストカバーや防犯カバーの設置:中身を隠し、投函口を小さくできます。
- 抜き取り防止構造のポストに交換:投函口に段差や逆流防止板がついたタイプ。
- ダイヤル式・鍵付きポスト:暗証番号や専用キーでしか開けられないため安心。
- ポスト防犯シール・防犯ステッカー:心理的な抑止効果があり、空き巣対策に役立ちます。
集合ポスト・マンションでの抜き取り防止
アパートやマンションの集合ポストは、住民全体の郵便物が集中するため狙われやすいポイントです。
具体的な工夫
- 集合ポスト用防犯グッズ:差し入れ口を狭めるカバーや目隠し板を設置。
- 管理組合に相談:抜き取り被害が多い場合、防犯カメラやセンサーライトの設置を依頼。
- 賃貸物件でもできる対策:防犯ステッカーやポスト口カバーは原状回復が可能で取り入れやすい。
郵便局のサービスを活用する
長期不在や空き家管理には、郵便局の各種サービスが有効です。
- 不在届サービス:配達を一時的に止め、郵便局で保管。
- 転送届:指定先住所に転送して受け取れる。
- 私書箱サービス:局留めで安全に郵便を受け取れる。
- 郵便局の見守りサービス:高齢者世帯を対象に、郵便配達員が安否確認を兼ねる制度もあり。
宅配便の受け取り問題
郵便物以外にも、宅配便の盗難リスクがあります。
- 宅配ボックスを導入することで、留守中でも安全に荷物を受け取れます。
- マンションでは共用宅配ボックスの利用を徹底。
- 不在票をポストにためない工夫も防犯上大切です。
防犯カメラとセンサーライトの活用
「ポスト周辺を監視する」ことも大切です。
- 防犯カメラ付きポストやポスト上部に小型カメラを設置する方法があります。
- 設置が難しい場合でも、防犯カメラステッカーを貼るだけで抑止効果があります。
- 夜間はセンサーライトを併用すると、不審者が近づきにくくなります。
郵便受けの個人情報対策
- 表札やフルネームは出さず、名字だけにする
- 郵便物をため込まず、こまめに回収する
- 中身が透けないように目隠しシートを内側に貼る
ポスト本体の盗難防止
置き型ポストやスタンドタイプは、本体ごと持ち去られるリスクがあります。
- 支柱や壁にワイヤーロックで固定
- 地面にアンカーを打ち込み、強固に設置
賃貸・集合住宅での工夫
アパートやマンションでは、個別の改造ができないこともあります。
- 集合ポスト用の抜き取り防止グッズを使う
- 賃貸用防犯シールやカバーで簡易対策
- 管理会社に防犯カメラの設置を相談
月1回のチェックが効果的
定期的に中身を確認し、投函物がたまらないようにしましょう。家族や見回りサービスと連携し、「確認日」を記録するだけでも安心感が高まります。
私は「2024年○月○日確認済」と日付を書いた付箋を内側に貼っています。家族間の情報共有にもなり、見回り記録にも便利です。
おわりに
ポストは小さな場所ですが、防犯・安心の第一歩。
「中が見えない」「抜き取られない」「盗まれない」——この3点を意識するだけで、防犯性は大きく向上します。
無理のない範囲で、できる工夫から取り入れてみてくださいね。

おとなりサポートがお役に立てる事はこちら!